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今回は【腸活】について深堀(解説)します。
腸活とは
腸内環境(腸管内の微生物の環境)を整えること(善玉菌優勢)により身体に良い作用をもたらしてくれる。(*個人差はあります。)
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腸内フローラ(腸管内のバイクテリア)を整えることを言います。私たちの身体には微生物が多く共に共存して生活います。例えば、皮膚の表面や口腔内、腸管内などには常在菌として人と共有して生活しています。常在菌として1番多く存在しているのが、腸管内であり腸内細菌です。
私たちの腸内環境は(成人)以下のようなバランスになっています。
割合(%) | 代表的な菌 | ||
善玉菌 | 20 | 腸の中で体に良い働きをする菌 | 乳酸菌・ビフィズス菌・納豆菌 |
悪玉菌 | 10 | 腐敗物質を生み悪い働きをする菌 | ウェルシュ菌・黄色ぶどう球菌 |
日和見菌 | 70 | 中立な菌で優勢な菌の味方 | バクテロイデス、大腸菌、連鎖球菌 |
健康の維持・向上には、善玉菌優位の腸が必要になります。
腸内フローラ
ヒトの腸管内では多種・多様な細菌が絶えず増殖を続けています。これらは腸内細菌と呼ばれ、個々の菌が集まって複雑な微生物生態系を構築しています。この微生物群集を「腸内フローラ」または「腸内細菌叢」と呼んでいます。フローラ(Flora)は分類学の用語で植物群集を指しますが、かつては細菌が植物の中に分類されていたためです。また、ギリシア神話の花の女神をも意味しています。腸内細菌の数はおよそ100兆個、その種類は一人あたり数百種にのぼり、その構成は食習慣や年齢などによって一人ひとり異なっています。
この腸内フローラは、ヒトに対して様々な生理作用を有しています。有用な作用として、病原菌の定着阻害、免疫系の活性化、ビタミンの産生などが挙げられ、有害な作用として、腐敗産物や発がん物質の産生、各種腸疾患へ関与が挙げられます。
このように、腸内フローラはヒトの健康と密接な関係があります。ヒトに有用な働きをする菌を優勢に、ヒトに有害な働きをする菌を劣勢に保つことが、私たちの健康管理の上で大切であると言えるでしょう。
引用:ヤクルト中央研究所より
引用元はこちら
人の腸管内には100兆個の腸内細菌が常在菌として存在しています。100兆個とはとてもすごい数だということはわかると思いますが、これらの腸内細菌の集団を【腸内フローラ】と呼んでいます。
近年のメタゲノム解析によって人の腸内フローラは3種類のタイプに分類されることがわかってきました。
メタゲノム解析とは
今まで検出できなかった細菌(微生物)を含め、細菌叢を構成する常在菌を根こそぎ解析する最新の研究方法です。お口(口腔細菌叢)やお腹(腸内細菌叢、腸内フローラ)の中に、どんな細菌(微生物)がいるのかを調べる研究です。
種類 | どんな食生活な人 |
---|---|
タイプ1 (Bacteroides優位) |
高タンパク・高脂肪の摂取が多い方 |
タイプ2 (Prevotella優位) |
炭水化物や糖質の摂取が多い方 |
タイプ3 (Ruminococcus優位) |
高タンパク・高脂肪の摂取が多い方 |
*Bacteroides、Prevotella、Ruminococcusは腸管内の微生物になります。
タイプ1・3の方は特に有意差はない様です。最近の食生活の欧米化に伴い、肥満、脂質代謝異常、高血圧、糖尿病などが増えている現状で、主な食べ物としてはハンバーガーやステーキ、ポテトなどの食事でファーストフードや加工食品になります。
タイプ2の方は炭水化物や糖質の摂取が多い方に多くみられ、主な食べ物としては、お米、パスタ、うどんなどです。
タイプ分類はあくまでの研究の成果なので、実際にはタイプ1~3であろうが関係ないと思います。いずれにしてもタイプ分類されたことによって食生活によって腸内環境が違うことが示唆されていますので、日頃からの食生活が大きな影響であることに違いなさそうです。
短期間(10日程度)の食生活の改善では腸内フローラに変化はないので、中長期的に食生活の改善が必要になります。
日常生活における食生活が重要
どうやって整えるの?
善玉菌を摂取すること
善玉菌を多く含む食材を食べることと、その善玉菌が好む食材の両方を摂取することによって効果が期待できる。下記にて詳しく紹介します。
良質な睡眠と適度なストレス解消
睡眠時やリラックス時には副交感神経が優位になり腸内の動きを活発にし、結果的に腸内環境改善に繋がります。
逆にストレスは腸の動きが悪くなり腸の機能低下をきたします。有害物質が体内に蓄積する恐れがあります。
自律神経を整える
自律神経は副交感神経になります。その副交感神経は睡眠やリラックスしている時に強く働きます。
良い睡眠法やリラックス法、ストレス解消法を見つけておきましょう
どんな食べ物があるの?
食べ物の紹介の前に、理想的な腸内フローラを整える方法
①善玉菌を摂取(プロバイオティクス)
②その善玉菌に必要な栄養素が大切になってきます。(プレバイオティクス)
プロバイオティクス
- 身体に良い善玉菌を含む物
説明 | 食べ物 | 効果効能 | |
発酵食品 | 乳酸菌やビフィズス菌、酵母菌、麹菌などの善玉菌が豊富 |
|
継続的に食べるとより効果的 |
整腸剤 | 色々な種類の乳酸菌やビフィズス菌が凝縮されている |
|
腸内フローラを整え、便秘や軟便を改善 |
プレバイオティクス
- 善玉菌の栄養源となるもの
善玉菌の栄養源となるのは【食物繊維】と【オリゴ糖】になります。腸内で菌数を増やす助けになります。食物繊維には水に溶ける「水溶性」と水に溶けない「不溶性」があり、どちらも便秘改善など腸にうれしい効果が期待できます。
便をやわらかくしたい場合は「水溶性」、便の量を増やすことで腸を動かしたい場合は「不溶性」が効果的です。善玉菌の増殖に特に効果的なのは、「水溶性」の食物繊維です。
食物繊維
- ごぼう
- にんじん
- 芽キャベツ
- おくら
- ブロッコリー
- ほうれん草)
- 納豆
- さといも
- こんにゃく
- 海藻・きのこ類 など
オリゴ糖
- 玉ねぎ
- ごぼう
- ねぎ
- にんにく
- アスパラガス
- バナナ
- 大豆 など
また、プロバイオティクスとプレバイオティクスの両方を合わせることをシンバイオティクスと呼んでいます。善玉菌と善玉菌の大好物(栄養源)のセットで摂取することで、より効果的に腸内フローラを整え、健康を促進するというわけですね。
継続的な食生活により改善するため短期間よりも中長期での食生活の改善が必要になってきます。
朝・昼・晩の3食ともにバランスよく摂取することが理想ではあります。しかし、難しい場合もありますので、無理なく継続をおすすめします。厳しくしてしまうとかえってストレスになり、腸内フローラに乱れをを生じてしまう可能性もあります。さまざまな種類の乳酸菌やビフィズス菌が含まれている整腸剤なども使用すると、無理なく腸内フローラを整えられ、腸活を実践して、便秘や軟便の改善します。
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どんな効果があるの?
便秘解消
腸運動を支配しているのは自律神経の副交感神経になります。なんども言っていますが、副交感神経は睡眠時やリラックスしている時に働きます。
便秘や下痢になってしまう方は、自律神経が問題の場合もありますので・・・
良質な睡眠・リラックス → 副交感神経が優位 → 腸運動が活性化
免疫力UP
免疫力とは風邪やアレルギーなどの病原体や異物に抵抗する力です。その免疫機能が腸内フローラに大きく影響します。
腸内環境が整っている(腸管バリア機能)と、免疫力がUPするので、ウィルスや病原体をやっつけることができます。腸管内でウィルスや病原体に勝てなかった場合(敗北)は体調がすぐれないといった症状が現れてきます。
腸内環境がが整っている → 風邪を引かない、ウィルスに負けない
→ 免疫力UP
睡眠不足改善
自然と人は朝、明るくなると目が覚め、夜は暗くなると眠くなるホルモンや物質が体内で生成されます。このことは自律神経にも同様です。
朝起きて、夜眠るというスタイルが乱れてしまうと、睡眠に悪い影響を与える物質を腸が生成しています。
不眠症や睡眠不足などのトラブルは腸内環境に依存して悪化している原因でもあります。
腸が整っている → 自然と元気になり → 睡眠トラブルも改善
お肌
中長期的に行うことによりお肌のトラブルも改善することもあります。
腸活を行うことで、腸でしっかり食べ物を分解し、栄養も十分吸収され、不必要な未消化物や毒素は便として排出されます。
ですが、便秘ですと毒素が出口を求めて腸から血管に流れ、全身をめぐります。
その結果、皮膚の汗腺から体外に出るときに皮膚にダメージを与えてしまうのです
整えないと
- 便秘やお腹の不調
- 免疫力の低下
- 睡眠トラブル
- 肌荒れ など
腸管内の悪玉菌が優位になってってしまうと、身体のさまざまな場所に影響がでます。便秘、肌荒れなどの目に見える影響だけでなく、有害物質により腸の消化・吸収力が低下し、栄養分がうまく全身の身体へ行き届きません。
悪玉菌により腸内環境が乱れてしまうと、老化促進、発がん、アレルギー、高血圧、糖尿病などの疾患や生活習慣病をきたしてしまうリスクが高くなります。
まとめ
今回は【腸活】について紹介しました。
- 腸内環境(腸管内の微生物の環境)を整えること(善玉菌優勢)により身体に良い作用をもたらす
- 成人の腸内環境で善玉菌の割合は約20%
- 善玉菌優位の腸にするには発酵食品や整腸剤により整える
- 善玉菌の栄養源となる【食物繊維】【オリゴ糖】を摂取
- 腸を整えて、便秘解消、免疫力UP、睡眠トラブル改善、肌荒れ改善 など
- 悪玉菌により腸内環境が乱れてしまうと、老化促進、発がん、アレルギー、高血圧、糖尿病などの疾患や生活習慣病をきたしてしまうリスクがある
最後に
腸活は冒頭でもお話しましたが、短期間では効果が出にくく、継続していないと効果は低いので、中長期的で無理なくご自身の生活環境に取り入れらることから初めてみてください。
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