マネー・ショート　華麗なる大逆転　‘‘リーマンショックの舞台裏‘‘

ご覧頂きありがとうございます。

今回は映画【マネー・ショート　華麗なる大逆転】について
深堀（解説）します。ネタバレ注意

Contents

マネー・ショートとは
- 映画情報
あらすじ
用語集
映画の感想（ネタバレ注意！）
まとめ
最後に

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マネー・ショートとは

出典：映画.comより

リーマンショックの裏側で誰よりも早く経済破綻の危機を予想した4人の男たちの実話を描いた作品。原作者のマイケル・ルイスによるノンフィクション「世紀の空売り　世界経済の破綻に賭けた男たち」を原作を基に監督のアダム・マッケイが手掛けた作品です。

キャストはクリスチャン・ベール、ライアン・ゴズリング、スティーブ・カレル、ブラッド・ピットという豪華なキャストで共演しています。

第88回アカデミー賞で作品賞、監督賞など主要部門を含む計5部門にノミネートされ、脚色賞を受賞した作品。第73回ゴールデングローブ賞でもノミネートしています。

映画情報

出典：映画.comより

タイトル	マネー・ショート
監督	アダム・マッケイ
原作	世紀の空売り世界経済の破綻に賭けた男たち
作製年	2015年
作製国	アメリカ
キャスト	クリスチャン・ベール、スティーヴ・カレル、ライアン・ゴズリングブラッド・ピット

マネー・ショート公式ページはこちら

あらすじ

出典：映画.comより

2000年頃に、アメリカで住宅ローン債権に関する金融商品が注目される中、4人のアウトロー達は、この後に何が起こるか予想していた。

2005年、ニューヨーク。金融トレーダーのマイケル・バーリは、住宅ローン関連の金融商品が債務不履行になる可能性を銀行や政府に訴えるが、相手にもしてもらえないでいた。そこでCDS（クレジット・デフォルト・スワップ）というウォール街で出し抜く計画を立てることにする。そして時が来る2008年に住宅ローンの破綻による市場崩壊の兆候が表れる・・・

そして・・・

リーマンショックが・・・

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用語集

MBS（Mortgage Backed Securities）

英語表記「Mortgage Backed Securities」の略で「不動産担保証券」のこと。
日本語では「モーゲージ証券」とも呼ばれます。資産担保証券（ＡＢＳ）のひとつで、住宅ローンの元本や利子の返済資金を裏付け資産として発行される証券。米国では住宅ローンの貸し出しリスク分散などの観点から住宅ローン債権の多くが証券化されており、債券市場では米国債と同様、重要な投資対象となっています。連邦準備制度理事会（ＦＲＢ）が購入対象とするのは「エージェンシーＭＢＳ」と呼ばれる証券で、ファニーメイ（連邦住宅抵当金庫）やフレディマック（連邦住宅貸付抵当公社）などの政府系住宅金融会社が元利支払いを保証した証券。日本の銀行や保険会社なども保有しています。

引用：大和証券　金融・証券用語解説集より
引用元はこちら

夢のマイホームが欲しいけど、お金がない・・・
そんな人はマイホームのために、お金を借りなくてはいけませんよね？
これがまず住宅ローンです。

貸出を行っているのは銀行他、専門とする金融機関モーゲージバンクというものがあります。お金を貸してくれる側（融資側）は返済してくれるのか？が1番問題になってきます。

そこで、住宅ローンの債権をまとめて債権化して販売します。って商品化したのがMBSの不動産担保証券になります。権利（債権）を形（債券）にするとイメージが湧きやすいと思います。

銀行や専門機関は債権を売ることによって、新たに住宅ローンの資金調達ができて、MBSはお金を借りた人が返済する元金利がそのまま受け取れる仕組みになっています。また、それを買った投資家たちもお得な商品として話題になりました。

サブプライムローン

サブプライムローンとは、アメリカの信用度の低い借り手向け住宅ローンのことです。
ローン会社は住宅や車などを担保にして、当初数年間は低めの固定金利を適用したり、利息だけの支払いでよい形をとるなどして借りやすくしています。しかし、その後は固定金利が変動金利に移行したり、元本の返済が始まることで月々の返済額が増えるため、所得の増加が見込めない人には不向きな高金利のローンです。
しかし、アメリカでは長い間、住宅価格が値上がりを続けたことで、購入した建物の担保価値も上がり、その建物を担保にして低金利のローンに借り換えることによって、多くの低所得者が住宅を購入することができました。

引用：日興証券　初めてでもわかりやすい用語集より
引用元はこちら

さらに・・・
もっとお金のない人は、家を買うことはできないのでしょうか？と疑問になります。

それが、大丈夫なのです。
住宅ローンですら組めないほどの低所得者向けに特別なローンがあります。
低所得かつ預金や担保もないって方にもローンを組んでもらえるようになったのです。

それがサブプライムローンになります。

ですので、低所得者でも、夢の一軒家を持つことができたわけなんです。
サブ（低水準）プライムは優良客よりも下位の層向けとして位置付けられるローン商品になります。つまり優良じゃない顧客という意味になります。

‘‘優良じゃない顧客‘‘と聞くと良いイメージがないのですが、低所得者の方にもマイホームを持っていただきましょうという金融政策になりますね。

CDO（Collateralized Debt Obligation）

Collateralized Debt Obligationの略称で、日本語では債務担保証券。社債や貸出債権（ローン）などの資産を担保として発行される資産担保証券の一種で、証券化商品である。

担保とする商品が債券または債券類似商品である場合はCBO、貸出債権の場合にはCLOと呼ばれる。CDOはCBOあるいはCLOのいずれか、またはその双方を包含する商品である。

CDOは1980年代に米国で初めて発行され、日本においてもBIS規制対策として都市銀行が発行を開始。サブプライムローン問題の深刻化以降、発行残高は激減したが、日本証券業協会及び一般社団法人全国銀行協会の調べによると2016年度上半期（2016年4月～2016年9月）で470億円程度の発行金額となっている。

引用：野村証券　証券用語解説集
引用元はこちら

サブプライムローンもMBSになります。

しかし、ここでも同じように低所得者に家を買ってローン返済ができるの？という疑問が1番に浮かびます。そう考えてしまうと、このMBSは売れなくなってしまいます。

売れなくなってしまうと、今度はさらに新しい商品が生まれます。
MBSを細かく切り分け、他の優良債権と組み合わせた新たな証券になります。

これがCDOという債務担保証券になります。

この方法は、CDOとしてまとめられた債権は、投資家たちには中身が直接は分からようになっていました。そうなると、中身がかわらないので、不安や心配に思う人が多くなると思います。そして、このCDOに格付け機関がなんと・・・

最高評価のAAAをつけます。

格付け機関とは、金融商品などの信用状態を評価する企業になります。
この格付けは投資家が参考にしたり、株価にも影響が及びます。
そんな格付け機関が最高評価をつけたので、不安に思う人はいません。

気になることに、でもなんで最高ランクのAAAがついたのか？というと、格付け機関は調査をせずに言われるままに評価していた。

まさかの内容でした・・・

こうしてCODは「安くて安心」な商品と売られていったのです。

CDS（Credit default swap）

Credit default swapの略称で日本語読みはクレジット・デフォルト・スワップ。クレジット・デリバティブの一種で、企業の債務不履行にともなうリスクを対象にした金融派生商品。対象となる企業が破綻し金融債権や社債などの支払いができなくなった場合、CDSの買い手は金利や元本に相当する支払いを受け取るという仕組み。

マイケル・バーリ（クリスチャン・ベール）はこの状況を冷静に見抜いていました。いくつかの経済破綻するであろうと予想したマイケルは色んな証券会社からCDSを買い集めます。

このCDS（クレジット・デフォルト・スワップ）とは、ローンの債務不履行により債権価値がなくなった場合に、受け取れるはずだった金額が保障されるというもの。ただし、条件があり、代わりにそれまで保険料を払いますよという内容です。